腸内細菌を増やす方法には「プレバイオティクス」が効果的
当ブログではダイエットしないで痩せるには腸内細菌のヤセ菌を増やすことと、酵素断食が効果的であるということについて述べていますが、今回は腸内細菌を増やす方法には「プレバイオティクス」が効果的である理由について書いていきたいと思います。
腸内細菌の痩せ菌を増やすには、プレバイオティクスが効果的である理由については、以前の記事で書きましたが、腸内細菌を増やす方法にもプレバイオティクスは効果的なのです。
その「プレバイオティクス」とは簡単に言えば、腸内細菌のエサになる食物繊維やオリゴ糖などが含まれた食品のことを指します。
特に食物繊維がたっぷりと含まれた野菜や海藻類などの食材を、毎日の食生活に採り入れることは、腸内細菌を増やすことにつながりますし、バクテロイデス門などの痩せ菌と呼ばれる菌を増やすのにも効果的です。
プレバイオティクスとは、体に有益な腸内細菌と密接な関わりをもつ食品成分のことだ。あらゆる食物繊維がプレバイオティクスと呼べるとは限らないが、逆にあらゆるプレバイオティクスは、その定義から必然的に難消化性食物繊維になる。ここからもわかるとおり、たとえば最も一般的なプレバイオティクスであるイヌリンの含有量を測定すると、食事中の食物繊維の含有量を反映した数値が出てくる。(略)
食べ物と腸内細菌の相互作用のプロセスで重要なのが、プレバイオティクスが介在するものだ。プロバイオティクスと言えば、宿主の健康に効果がある特定の細菌のことだが、プレバイオティクスというのは、大腸内の細菌にとっては肥料になるような食品成分である。こういったほとんど消化されない食物繊維には、有益な細菌の増殖をさかんにするという作用があり、その種類はいくつかある。私たちが生まれて初めて出会うプレバイオティクスは、母乳に含まれているもので、オリゴ糖という。これは、糖類がかたく結合してできる複雑な化合物だ。(ティム・スペクター『ダイエットの科学 「これを食べれば健康になる」のウソを暴く』 熊谷玲美訳 白揚社 p235)
「プレバイオティクス」と「プロバイオティクス」が腸内細菌を増やす
もうひとつ、「プレバイオティクス」と紛らわしい「プロバイオティクス」がありますが、こちらは一般的にはからだによい働きをする有用菌が含まれている食品のことをいいます。たとえば、納豆や漬け物などの発酵食品や乳酸菌サプリメントなどです。
しかしスーパーマーケットなどで販売している発酵食品の多くは、発酵食品という生ものを鮮度管理して売ること自体が難しいため、発酵が十分でなく菌の力が弱いものが多いとされているため、「プロバイオティクス」を発酵食品から摂る場合は、自分で手作りしたり、信頼出来るメーカーのものを選んだりしたりした方が良いと思われます。
また「プロバイオティクス」から摂った乳酸菌などの菌は、私たちが腸にもっている腸内フローラに定着させるのは難しいとされており、しばらくすると体外に排出されてしまいますが、腸内にいる間は、腸に対して良い働きをしてくれます。
そのためこの「プロバイオティクス」を腸内細菌のエサになる<プレバイオティクス>と組み合わせると、より腸内細菌を増やすのに効果的なのです。
この「プロバイオティクス」と「プレバイオティクス」によって腸内細菌の数と多様性が増せば、自然に痩せ菌と呼ばれる菌が増えていくことは十分考えられます。