酵素ドリンク断食(ファスティング)はヤセ菌ダイエットに効果的
当ブログではダイエットしないで痩せるには腸内細菌のヤセ菌を増やすことと、酵素断食が効果的であるということについて述べていますが、今回は酵素ドリンク断食(ファスティング)はヤセ菌ダイエットに効果的であるということについて書いていきたいと思います。
近年、酵素ドリンクを使った断食(ファスティング)は痩せると話題になっています。では、なぜ、酵素ドリンクを使った断食(ファスティング)はダイエットに効果的なのでしょうか?
その理由は、酵素ドリンクや断食(ファスティング)には腸内細菌のバランスを整える効果があるからです。
私たちの腸内に生息する多様な腸内細菌の様子は「腸内フローラ」と呼ばれていますが、この腸内フローラは、痩せやすい体質や太りやすい体質と深く関わっています。
腸内細菌のうち、バクテロイデス門など、痩せ菌と呼ばれる菌が多ければ、食べ物をある程度多く摂っても脂肪の蓄積は防がれますし、ファーミキューテス(フィルミクテス)門などのデブ菌が多ければ、体内に脂肪は貯まりやすくなり、痩せ菌が多い人と同じ物を食べても太りやすくなるのです。
また痩せ菌であるバクテロイデス門などの細菌は、食物繊維などの難消化性の糖質を摂ると、「短鎖脂肪酸」という物質を生みだしてくれますが、この短鎖脂肪酸には、脂肪の蓄積を抑えて、エネルギーの代謝を活性化させる働きがあるとされています。
ダイエットには腸内フローラを整えて痩せ菌を増やすのが効果的。
そのため、ダイエットを成功させるためには、特定の食べ物に頼るよりも、腸内細菌のバランスを整えて痩せ菌を増やした方が効果的なのですが、実は痩せ菌はそう簡単には増えてくれないのです。
その理由は、腸内細菌の構成は人それぞれ違っており、その腸内細菌のバランスは、毎日の生活習慣や環境などの要因によって決まっているため、サプリメントなどから痩せ菌と体内に取りこんだとしても、すぐに元に戻ってしまうからです。
つまり、腸内フローラの構成は、自分の生活習慣や食生活を他人からのアドバイスで簡単に変えることが出来ないのと同じように、すぐに変化させるのは難しいのです。
痩せ菌を増やすのに効果的な方法とは?
しかし、反対に言えば、長期的に日頃の食生活や生活習慣を変えることで腸内細菌のバランスを整えることができれば、痩せ菌は増やすことが出来るのです。
そしてそのために効果的なのが酵素ドリンクと断食(ファスティング)なのです。
例えば、このことに関して薬剤師の白石光彦氏は、『腸活 酵素断食』のなかで、痩せ菌を増やすためには、やせている人の便を移植するよりも、酵素ドリンクなどでコツコツと腸内フローラを整えていったほうが良いと述べています。
(略)酵素ドリンクなどの発酵食品の力で腸内細菌を増やし、腸内環境をコツコツと整備するほうが、腸の活力をアップさせ、健康と若返りを実現するためには確実でしょう。
もともと持っている腸内細菌たちに増えてもらい、
腸をきれいにして働きやすい職場づくりをすすめ、
のびのびと優秀な仕事をしてもらうことが、腸にとってベストなのです。
かといって、「でも、私の腸内にはもともと『ヤセ菌』がいないから、『ヤセ菌』の効果はまったく得られない?」という心配は無用。
「これと、これが、もともといないからダメ」、ということではなく、腸内細菌は1千種類以上もあるわけでですから、菌のバランスや組み合わせによって、「ヤセ効果」が発揮されることは十分に期待できるということなのです。(白石光彦『体重12kg減 みるみる病気が治る 腸活 酵素断食』p80~81)
酵素ドリンクによる断食(ファスティング)はダイエットに効果的
また、白石光彦氏は、断食(ファスティング)に酵素ドリンクを用いるメリットについて、
「酵素ドリンクは発酵食品であるというだけではなく、必要な糖質、ビタミン、ミネラルのほか、野菜や果物の植物由来の抗酸化成分などの生理活性物質(生き物の生理的な機能を調整する物質のこと)が、ぎゅっと詰まっています。
一方で、脂質やタンパク質など、酵素の効果を引き出すためには避けたいものが一切含まれていませんから、酵素断食をしている間、腸にはひたすらいいものだけを送り込めるわけです」
と述べています。つまり、発酵を活かした飲料である酵素ドリンクは腸にとって良い働きをしてくれるわけです。
さらに断食の効果について、
断食を行うと、まず、食べ物からの余分な糖や脂質の摂取が抑えられて、血液中にだぶついている血糖や中性脂肪、コレステロールなどを減らすことができます。
すると、体についた余分な脂肪がエネルギーとして利用されやすくなり、どんどん消費されていきますし、腸内での悪玉菌の増殖も抑えられます。
また、断食をすることで胃腸や肝臓、腎臓をはじめとする内臓の働きがよくなり、知らないうちに体にため込んでしまった老廃物や食品添加物、洗い流しきれなかった農薬などの有害物質のデトックス(排毒)を促すことができます。(白石光彦『体重12kg減 みるみる病気が治る 腸活 酵素断食』p38)
としています。
また、プロフェッショナルファスティングマイスターの田中裕規氏は『3日で人生が変わる 究極の断食力』のなかで、断食(ファスティング)中には、脂肪を燃焼させる物質であるケトン体が通常の100倍以上も分泌されるとしています。
そして、ファスティング(断食)について以下のように述べています。
(略)ファスティングには、体内に溜まった老廃物や毒素の排泄を高めるデトックス効果があると言われています。その結果、自然治癒力が高まり、あらゆる病気や体の不調が改善されるという効果が期待できるようになります。
医者いらずの「サビつかない体」が手に入り、ダイエットのサポートにもなるファスティングは、誰でも簡単にできる究極の健康法なのです。(田中裕規『究極の断食力』p43)
要するに、時々断食(ファスティング)を行うことは、ダイエットだけではなく、デトックスやアンチエイジングにも非常に高い効果を発揮してくれるのです。
酵素ドリンクの選び方
もしヤセ菌ダイエットのために酵素ドリンクの購入を考えている方は、野菜や果物、野草など、なるべく多くの素材を長期間発酵させており、かつ、砂糖や人工甘味料、食品添加物が加えられていないものを選びましょう。
また、乳酸菌やオリゴ糖などが配合されていれば、より腸内細菌のバランスが整いやすくなります。
ちなみに当ブログがイチオシする酵素ドリンクは【野草酵素原液 越後の龍】 です。
なぜ酵素ドリンク「越後の龍」がイチオシなのかといえば、越後の龍は新潟で育ったヨモギを中心に、健康に良いと伝わる野草、果物、野菜、海藻など80種類の厳選した原材料を集め、新潟の地で1年~1年半のあいだ、伝統の陶製甕でじっくりと発酵・熟成して作られているからです。
さらに善玉菌が活動し、発酵する時のエネルギー源として、糖蜜、黒砂糖、オリゴ糖を使用しているため、「越後の龍」は腸内環境を良くして腸内細菌のバランスを整えるための酵素ドリンクだと言えます。
しかも、腸内環境を悪化させる原因にもなる合成保存料、合成着色料、人口甘味料、防腐剤、香料等の化学合成添加物などは一切使用していません。
こちらが【野草酵素原液 越後の龍】 。
また、完全無添加の酵素ドリンク【優光泉(ゆうこうせん)】 などもファスティングに役立ってくれます。
もちろん、酵素ドリンクのなかには1万円前後のものもあるので、お金に余裕がない方は、無理して高額な酵素ドリンクを購入する必要はありません。
酵素の効果は期待できなくなりますが、食物繊維が豊富な青汁やグリーンスムージーなども断食(ファスティング)にうまく利用することができます。
大切なのは、時々、断食(ファスティング)を行うことによって、腸内環境を整備し、腸内細菌のバランスを整えることなのです。
酵素ドリンク断食(ファスティング)の方法
ここでは白石光彦氏が『腸活 酵素断食』のなかで初心者向けに掲載している酵素断食のやり方を紹介してみます。
続ける期間は、まずは3日間です。
朝食や昼食の代わりに、100ml程度の酵素ドリンクを飲みます。
水か白湯で薄めて、ゆっくりとかむように飲むのがコツです。
夕食は、通常通りの食事をよくかんで食べましょう。
(白石光彦『体重12kg減 みるみる病気が治る 腸活 酵素断食』p108)
また「事前に知っておきたい注意点」として、白石氏は、
を挙げていますが、より細かい酵素断食の方法を知りたい方は、白石光彦氏の『腸活 酵素断食』を実際に読まれることをお勧めします。
また、いきなり3日間の酵素断食を行なうのがつらいという方は、1日3食のうちの1食を酵素ドリンクだけにするという、プチ断食・ゆる断食に挑戦してみてください。
以上が、酵素ドリンク断食(ファスティング)はヤセ菌ダイエットに効果的な理由についてですので、やせ菌を増やしてダイエットを成功させたい方は、自分の身体と相談しながら、ぜひ試してみてください。
プレバイオティクスでヤセ菌を増やすことは糖質制限ダイエットにも効果的
当ブログではダイエットしないで痩せるには腸内細菌のヤセ菌を増やすことと、酵素断食が効果的であるということについて述べていますが、今回はプレバイオティクスでヤセ菌を増やすことは糖質制限ダイエットにも効果的であることについて書いていきたいと思います。
前回の記事では、ダイエットによって痩せるための方法があるとすれば、それは腸内細菌のうちの痩せ菌を増やして、代わりにデブ菌を減らすことだということについて述べました。
そしてそのヤセ菌を増やすのに効果的なのは、食物繊維やオリゴ糖など、腸内細菌のエサになる糖質が含まれた「プレバイオティクス」と呼ばれる食品を多く摂るようにすることです。
そして、この「プレバイオティクス」を日頃の食生活のなかでたくさん摂るようにすることは、糖質制限ダイエットにも効果的なのです。
砂糖や異性化糖、精製デンプンなどの糖質を摂ると、血糖値が急上昇してしまい、インスリンがたくさん分泌されることによって、余計なブドウ糖が脂肪として蓄えられやすくなります。
つまり、一般的にGI値が高いとされる、血糖値を急上昇させる食べ物を摂ると、その分、太りやすくなるのです。
食物繊維は糖分の吸収をゆるやかにする
しかしご飯やパンなどを食べる前に、食物繊維が多く含まれた野菜や海藻類などを食べるようにすると、糖質の吸収がゆるやかになり、血糖値が上がりにくくなるため、インスリンが分泌される量も減り、太りにくくなるのです。
そのため、もしごはんとサラダが一緒に出てきたら、サラダを先に食べてから、ごはんを食べるようにするだけで、糖質制限ダイエットのために効果を発揮してくれます。
ヤセ菌を増やすために必要な食物繊維は炭水化物に含まれる。
ちなみに食物繊維は炭水化物に含まれるため、極端な糖質制限によって炭水化物を全く摂らないようにすると、食物繊維が不足して腸内環境が悪化してしまうという弊害が生じてきます。
もし食物繊維を摂らないことで腸内細菌のバランスが悪くなってしまうと、ヤセ菌も増えず、ダイエットのために逆効果になってしまうことが考えられます。
オリゴ糖も糖質制限ダイエットに効果的
また、オリゴ糖は、糖質制限ダイエット中の砂糖代わりに使う甘味料としておすすめです。
なぜなら、難消化性の糖質であるオリゴ糖は砂糖よりも甘さは控えめですが、一般的に腸内細菌のエサになり、ヒトの腸に生息する善玉菌である「ビフィズス菌」を増やすとされているのです。
実際、フラクトオリゴ糖を摂取すると、摂取前に比べてビフィズス菌の数が約10倍になり、また、検出率も87%から100%に増加することが確認できたという、東京大学名誉教授の光岡知足氏の研究報告があります(参考 光岡知足『腸を鍛える 腸内細菌と腸内フローラ』)。
しかもオリゴ糖は血液に入りこむ前に腸内細菌のエサになるので血糖値をほとんど上げないという性質があります(GI値は10程度)。
一方、砂糖を摂り過ぎてしまうと、血糖値が急激に上がることで太りやすくなるだけではなく、デブ菌が増殖する原因になりますので、注意が必要です。
プレバイオティクスはダイエットに効果的
以上、食物繊維やオリゴ糖が含まれた「プレバイオティクス」と呼ばれる食品は、ヤセ菌を増やすだけではなく、糖質制限ダイエットにも効果的ですので、毎日の食生活にぜひ採り入れてみてください。
プレバイオティクスとは、体に有益な腸内細菌と密接な関わりをもつ食品成分のことだ。あらゆる食物繊維がプレバイオティクスと呼べるとは限らないが、逆にあらゆるプレバイオティクスは、その定義から必然的に難消化性食物繊維になる。ここからもわかるとおり、たとえば最も一般的なプレバイオティクスであるイヌリンの含有量を測定すると、食事中の食物繊維の含有量を反映した数値が出てくる。(略)
食べ物と腸内細菌の相互作用のプロセスで重要なのが、プレバイオティクスが介在するものだ。プロバイオティクスと言えば、宿主の健康に効果がある特定の細菌のことだが、プレバイオティクスというのは、大腸内の細菌にとっては肥料になるような食品成分である。こういったほとんど消化されない食物繊維には、有益な細菌の増殖をさかんにするという作用があり、その種類はいくつかある。私たちが生まれて初めて出会うプレバイオティクスは、母乳に含まれているもので、オリゴ糖という。これは、糖類がかたく結合してできる複雑な化合物だ。(ティム・スペクター『ダイエットの科学 「これを食べれば健康になる」のウソを暴く』 熊谷玲美訳 白揚社 p235)
ダイエットは腸内細菌のヤセ菌を増やしてデブ菌を減らすことが効果的
当ブログではダイエットしないで痩せるには腸内細菌のヤセ菌を増やすことと、酵素断食が効果的であるということについて述べていますが、今回はダイエットは腸内細菌の痩せ菌を増やしてデブ菌を減らすことが効果的であることについて書いていきたいと思います。
この記事のポイントは以下の通りですので、関心がある方は最後までお読みください。
- ダイエットを成功させる方法があるとしたら、それは腸内細菌の痩せ菌を増やしてデブ菌を減らすこと。
- 痩せ菌を増やすには腸内細菌のエサになる食物繊維やオリゴ糖が重要。
- ヤセ菌ダイエットを成功させるためには、地道に食生活や生活習慣を改善していくことが大切。
ダイエットを本当に成功させたいならば、私たちの腸内に生息する微生物である腸内細菌に着目することが必要です。では、なぜ腸内細菌が重要になってくるのかといえば、痩せやすい体質や、太りやすい体質というのは、腸に生息する様々な腸内細菌の集まり(腸内フローラ)が深く関係しているからです。
腸内細菌は食べ物の消化や吸収、代謝などに関わっていますが、例えば、肥満の人は「フィルミクテス(ファーミキューテス)門」の腸内細菌が多く、痩せている人は、「バクテロイデス門」の腸内細菌が多いとされています。
特に前者はデブ菌、後者はヤセ菌と呼ばれていたりしますが、同じ食事を摂ったとしても、デブ菌が多いと、食べ物の余分なエネルギーが再吸収されるに対し、ヤセ菌が多いと余分なエネルギーはスルーされるのです。
つまり、特定の食べ物にはダイエット効果があると宣伝されたとしても、自分の腸内にどのような腸内細菌が生息しているかで、効果が違ってくるため、その食べ物を食べて他人がダイエットに成功したとしても、自分が痩せられるとは限らないのです。
ダイエットを成功させる秘訣は痩せ菌を増やしてデブ菌を減らすこと
これからのダイエットはカロリーではなく腸内細菌
このことに関して、医学博士であり『ヤセたければ、腸内「デブ菌」を減らしなさい!』の著者でもある藤田紘一郎氏は、
「長い間、私たちの常識ではカロリー神話が中心で、体重の増減は摂取カロリーで決まると考えられてきました。しかし、腸内細菌の働きが明らかになるにつれて、摂取カロリーだけでダイエットの成否が決まるわけではないことがわかってきました」
と述べています(参考『腸内細菌が家出する日』)
また、藤田氏によれば、人工甘味料や食品添加物、抗生物質を体内に取り入れることによって腸内細菌叢(腸内フローラ)が変化することも、肥満の発症と関係していることが、海外の大学の研究で判明したそうです。
さらに『ダイエットの科学 「これを食べれば健康になる」のウソを暴く』(熊谷玲美訳 白揚社)の著者であるティム・スペクター氏も、ダイエットと腸内細菌の関係について以下のように述べています。
カロリー摂取量が減っても、私たちの体は進化によるプログラムに従って、その状態に適応するだけのようだ。つまり、制限だらけの単調な食事制限をしても、脂肪を減らすまいという体からの信号がそれを無効にしてしまうらしいのである。それに加えて、しばらく肥満の状態を経験すると生物学的変化がいくつも起こり、食べ物に対する脳の報酬メカニズムや脂肪の蓄積が、維持されたり強化されたりするようになる。ダイエットのほとんどが失敗してしまうのは、こうした理由による。(ティム・スペクター『ダイエットの科学 「これを食べれば健康になる」のウソを暴く』 熊谷玲美訳 白揚社 p16)
現代の食生活を理解するうえで、多くの場合、微生物はきわめて重要だ。微生物は魅力的な新しい研究分野であり、体と食べ物の制限についての理解を根本から変えつつある。私たちは視野の狭い考え方にとらわれて、栄養や体重をエネルギーの摂取と消費という単純な現象とみなしてきたせいで、これまで腸内細菌を考慮してこなかった。しかしこのことが、ダイエットが不成功に終わり、栄養に関するアドバイスが役立たなかった主な理由だとしたらどうだろう? (ティム・スペクター『ダイエットの科学 「これを食べれば健康になる」のウソを暴く』 熊谷玲美訳 白揚社 p23)
そのため、ダイエットによって痩せたいと思うならば、カロリーや特定の食材にだけこだわるのではなく、腸に着目し、腸内細菌のバランスを整えることが重要なのです。
ヤセ菌を増やすには腸内細菌のエサになる食物繊維が大切
では、どのようにしてヤセ菌と呼ばれる腸内細菌を増やしていけば良いのでしょうか?
最も簡単で有効な方法は、腸内細菌のエサである食物繊維が多く含まれた野菜や果物、海藻類などの食材を普段から多く摂るようにすることです。
近年、日本人の食物繊維の摂取量は低下してきているといわれていますが、食物繊維をたくさん摂るようにすると、腸内フローラを構成する腸内細菌のうち、ヤセ菌である「バクテロイデス門」の腸内細菌が優勢になるため、太りにくい体質が作られやすくなると言われています。
また食物繊維が豊富な食品を多く食べることによって、バクテロイデス門などの腸内細菌が発酵を起こすと、「短鎖脂肪酸」と呼ばれる脂肪酸が作り出されるようになります。
この短鎖脂肪酸には余計なエネルギーが肥満細胞に蓄積するのを防ぐ働きや免疫力を高めて病気を予防する効果があるとされています。
先ほどの藤田紘一郎氏も「どうも「やせ菌」というのは1種類に特定できるものではなく、食物繊維を消化して短鎖脂肪酸をつくっている菌が「やせ菌」となっているように思われます」と述べています。
したがって、腸内細菌のバランスを整えていくことも、肥満予防やダイエットのために大切なのです。
食物繊維は腸内細菌のエサになるプレバイオティクス
ちなみに食物繊維は水に溶けやすい水溶性のものと、水に溶けにくい不溶性のものがありますが、腸内細菌のエサになることで短鎖脂肪酸が作られやすいのは、水溶性の食物繊維だとされています。
しかし不溶性の食物繊維も、腸内をキレイにしたり、便通を促したりする働きがあり、デトックスに役立つので、水溶性だけにこだわらず、どちらもバランスよく摂っていくことが大切です。
また、腸内細菌のエサになる食物繊維やオリゴ糖が含まれた食材は「プレバイオティクス」と呼ばれていますので、この「プレバイオティクス」を日頃の食生活のなかでどのくらい摂っているかが、ヤセ菌ダイエットのためには重要になります。
食物繊維は痩せ菌を増やすための「プレバイオティクス」
デブ菌を増やす加工食品やファストフードに要注意
一方、肥満と関係してくるデブ菌が好むのは砂糖だとされていますし、食品添加物の一部は、腸内細菌の数や種類を減らすとされていますので、砂糖や食品添加物が多く使われている加工食品やファストフードには注意が必要です。
現代社会はスーパーマーケットやコンビニエンスストアで手軽に加工食品やファストフードを買って食べることが出来ますが、加工食品やファストフードを食べる機会が多い方は、腸内細菌のためにそれらの食品を食べる量をまずは出来る範囲で減らし、代わりに野菜など食物繊維が多く含まれた食材を、毎日の食生活に採り入れてみてください。
ヤセ菌ダイエットは地道に続けることが大切
以上、ここまでダイエットは腸内細菌の痩せ菌を増やしてデブ菌を減らすことが効果的であることについて述べてきましたが、2、3日、食物繊維を多く摂ったからといって、すぐに痩せられるわけではありません。
しかし食物繊維が豊富な野菜などをたっぷり摂る食生活を地道に続けていけば、必ず腸内細菌叢(腸内フローラ)は変化していき、腸のなかの痩せ菌も増えていきます。
そのため、ダイエットを本当に成功させるためには、ヤセ菌ダイエットは効果がないからといって途中であきらめず、長い目で見ることが大切なのです。
また時々断食(ファスティング)を行ってみることも、ダイエットだけではなく、腸内細菌のバランスを整えたり、腸をキレイにしたりするのに有効です。
そのほか、前回の記事で書きましたが、ダイエットを成功させるには、あえてダイエットを意識しないことも必要だと思われます。
ダイエットを無理に成功させようとして苦しい思いをするよりも、腸内細菌が喜ぶような生き方を選び、結果的に気持ちよく痩せられるほうが大事です。
実際、腸内細菌のバランスが整うと、セロトニンなどのホルモンもスムーズに作られるようになり、気分も良くなっていきます。
腸と脳、それに心は実は密接につながっているのです。
ダイエットしないで自然に気持ちよく痩せる方法とは?
当ブログではダイエットしないで痩せるには腸内細菌のヤセ菌を増やすことと、酵素断食が効果的であるということについて述べていこうと思いますが、そもそも、ダイエットしないで自然に気持ちよく痩せる方法はあるのでしょうか?
(ちなみにこの記事のポイントは以下の通りですので、ダイエットしないで痩せる方法についての以下の内容に関心がある方は、最後までお読みください)。
ダイエットしないで痩せるための三つのポイント
- 体質には個人差があるため、「~を食べるだけで痩せられる」という万人に通用するダイエット食品や方法は基本的に存在しない
- これからはダイエットを意識しないことが気持ちよく痩せるために大切になってくる
- 痩せやすい体質には腸内細菌のバランスが深く関係しているため、腸内細菌のヤセ菌を増やすことがダイエットにつながるのは確実
巷では「りんごダイエット」や「トマト(リコピン)ダイエット」など、様々なダイエット方法が流行りますが、ある特定のダイエット方法を試してみても、効果は人によって違ってきます。
もし、世の中に「~するだけで必ずやせられる」といった万能なダイエット方法があったとしたら、みんなそれを試すため、ダイエットを売り物にしている企業は商売が成り立たなくなり困ってしまいます。
つまり、食べるだけで痩せられるような食品はそもそも存在しないがゆえに、ダイエット産業は成り立っているということを知っておかないと、様々なダイエット方法を試してはリバウンドして失敗することを繰り返すことになるのです。
もちろん飲んでるだけで、健康なまま勝手に痩せられるサプリメントやクスリなどのたぐいも、基本的にはないと考えておいた方が良いと思います。
また、「糖質制限ダイエット」が流行った頃のような、「~を食べない代わりに~は好きなだけ食べてもOK」といったダイエット方法にも、下手に特定の食べ物を制限したり、許可したりしている時点で問題があります。
ダイエットしないで痩せる方法とはダイエットを意識しないこと
「ダイエット」が失敗してしまう最大の落とし穴は、自分はダイエットをすることを、本当は強く望んでいないのに、人間関係やメディアといった周囲に影響を受けることによって、何となく漠然と「ダイエット」をしなければならないと思うことです。
そしてその時点で自分自身が本当に望んでいないというストレスになっているため、頭では食べたくない、食べるべきではないと思っても、からだや潜在意識はこれまでの習慣として食べることを求めてしまうのです。
このことに関して例えば、『知的アンチダイエット生活』の著者である夏目祭子さんが、「確かな事は、ヤセるためになると思ってせっせと励んでいるダイエットが、実は体をヤセにくく、太りやすくする「逆の努力」だということである」(夏目祭子 『知的アンチダイエット生活』 新潮社 p13)と述べていることは興味深い点です。
一方、ダイエットを成功させるための最大の秘訣は、「ダイエットしたい」と自分が心の底から強く思うことです。
つまり、ダイエットしないで痩せるには、「have to(~しなければならない)」ではなく、「want to(~したい)」という気持ちを持ち続けることが大切なのです。
これからは<ダイエット>しないで自然に痩せることを目指す
そしてこのことは実は、気づいたら自然に気持ちよくやせている<ダイエット>を意識しない「ダイエット」につながっていきます。
「ダイエット」をしたいと思ったからには、気になる異性に声をかけられたいといったことや、太っていることをバカにした同級生を見返してやりたいなど、何か強烈な動機が最初にあったはずです。
そのため、もしダイエットが長続きしなかったら、そもそもダイエットをなぜしようと思ったのか、その動機を振り返ってみることが大切になってきます。つまり、行動する目的(ゴール)は、「ダイエット」ではなく、その向こうにある自分の願望なのです。
もし本当に自分がヤセたいと思ったら、ダイエット自体を目的にするのではなく、自分が本当に求めている夢や願望を実現するために、日々、行動してみてください。
また、やせたいと心の底から思ってはいないけれど、何となくやせたいと思っている方は、ダイエットを目的にしないで、「より健康になって幸せに生きたい」や「今よりキレイになって異性にモテたい」といった、やせること以外のことで、本当に自分が求めていることを人生の目標にし、自分の理想的な体型を思い描きながら、目標の達成のために行動してみてください。
そのようなダイエットを目的にしない習慣をもち、自分の願望を達成することだけにエネルギーを費やすことができれば、自然と自分の理想の体重に近づいていきます。
分かりやすくいえば、ダイエットは過程であって人生の目的ではないということです。
体重計が示す数値を気にするのは、数か月に一度くらいがちょうど良いのです。
痩せるために大切なのはダイエットを目的にすることではなく、自分の願望を実現するためにエネルギーを費やすこと。
腸内細菌のヤセ菌を増やすことはダイエットに効果的
ここまでダイエットしないで痩せるための方法について書いてきましたが、この記事でいうダイエットしないで痩せる方法とは、普段からダイエットを意識しないということが結果的に痩せることにつながるということでした。
では、そのこと以外に痩せるために有効な手段はあるのでしょうか?
もしあるとしたら、それは腸内細菌の痩せ菌を増やすことです。
なぜなら、痩せやすい体質や、太りやすい体質というのは、腸に生息する様々な腸内細菌が深く関係しているからです。
私たちの腸には100種類・100兆個以上の腸内細菌が生息しており、その様子は「腸内フローラ」と呼ばれていますが、例えば、肥満の人は「フィルミクテス門」の腸内細菌が多く、痩せている人は、「バクテロイデス門」の腸内細菌が多いといわれています。
女性誌のダイエット特集などでは、前者はデブ菌、後者はヤセ菌と呼ばれていたりしますが、同じ食事を摂ったとしても、デブ菌が多いと、食べ物の余分なエネルギーが再吸収されるに対し、ヤセ菌が多いと余分なエネルギーはスルーされるのです。
このことに関して、例えば医学博士の藤田紘一郎氏は、「長い間、私たちの常識ではカロリー神話が中心で、体重の増減は摂取カロリーで決まると考えられてきました。しかし、腸内細菌の働きが明らかになるにつれて、摂取カロリーだけでダイエットの成否が決まるわけではないことがわかってきました」と『腸内細菌が家出する日』のなかで述べています。
また、藤田氏によれば、人工甘味料や食品添加物、抗生物質を体内に取り入れることによって腸内細菌叢が変化することも、肥満の発症と関係していることが、海外の大学の研究で判明したそうです。
したがって、ダイエットによって痩せたいと思うならば、カロリーにこだわるのは時代遅れであり、これからのダイエットは腸に着目し、腸内細菌のバランスを整えることが必要なのです。
つまり、摂取カロリーばかりを気にするのではなく、ヤセ菌を増やすことに重点を置くのです。
そしてヤセ菌を増やすために効果的なのは、食物繊維が豊富な野菜や果物、海藻類などをたくさん摂るようにすることなのです。
なぜなら、食物繊維は痩せ菌と呼ばれる腸内細菌が好むからです。
また、時々断食(ファスティング)を行なうことも、腸内環境をきれいにすることで、腸内細菌のバランスを整える効果があるとされています。
以上が、ダイエットしないで自然に気持ちよく痩せる方法についてです。